2009/07/07
|2009/06/09
街の中心でAICCITE(アイシテ)と叫ぶ
概念でもモデル図でも仮説でもなく、指標というのがすごいっす。
電子看板の視聴率は「アイシテ」で測定---標準化団体が方針発表
デジタルサイネージ(電子看板)の標準化団体であるデジタルサイネージコンソーシアムは2009年6月8日、デジタルサイネージの視聴率を測定する広告指標を策定したと発表した。「AICCITE(アイシテ)」と呼ぶ指標で、今秋をメドに都内で行う実証実験から実験的に導入する。テレビなど他媒体の視聴率とも比較できるように、1年後には数値化するための基準も確定する方針だ。
AICCITEは「Attitude」「Information」「Contents」「Circulation」「Timing」「Emotion」の頭文字を組み合わせたもの。デジタルサイネージの効果は、街頭の通行者や車内の乗客の視聴状態や、携帯電話のような他媒体への誘導状況などを把握しなければならないため、既存の広告指標では実態に則した視聴率を測定することが難しいとされる。そのため、新たな業界標準の広告指標が必要だと判断し、6つのカテゴリをポイント換算した総数からなる指標を作り出した。
キャンペーンの目的があって、その手段としてのデジタルサイネージだと思うので、指標をまとめる必要があったのかは疑問ですが、それよりなにより、ネーミングがすごい。誰も反対する人はいなかったのだろうか。
「いやー、このご予算だと50万アイシテくらいしか出せないっスね~」
「これだとエモくないよ!ちゃんと考えて、もっとアイシテ!」
とかいう言葉が広告業界で飛び交う未来がやってくるのでしょうか。
想像したらワクワクしてきました。
CTRで値踏みされるクリエイティブ
最近、何となくですが、みんながバナークリエイティブに向き合いだしたなあと感じることがあります。実際、それっぽい記事を見聞きすることが増えました。
ドリコム、モバイル広告向けのバナー投稿サイト「集めてバナ~ナ」
http://v.japan.cnet.com/news/article/story/0,2000067548,20393854,00.htm
C-teamで作るバナー広告の効果がスゴすぎてひいた話
http://blog.livedoor.jp/kensuu/archives/50783668.html
「Silverlight」のバナー制作コンテスト「Silverlight Animation Banner Contest」
http://www.richcontent.jp/businessnews/bn641-01.html
Pitta!×AMNクリエイティブアワード開催のお知らせ
http://agilemedia.jp/blog/2009/06/pittaamnno.html
ただ、その向き合う姿勢がちょっと変わってきていると思います。
どう変わったかというと、いい言葉が見つからないんですが、何となく、「現金」になったなと。そう思います。
ネット広告には未来があって、様々なフォーマットで自由に新しいことができて、斬新でユニークで面白く、今までにない体験ができて・・・とか言うつもりはないですし、CPCだCPAだと声高に叫ぶ数字至上主義でもないですし、アドネットワークだ行動ターゲティングだいやいやコンテンツが大事だとかいうのもちょっと控えたいと思っているのですが、何と言うか、とりあえず突っついたらドサッと返ってきそうなところにお題を投げておいて、返ってきた中でそれっぽいのをまとめて放り込んで、あとは数字で判断しましょう、通貨はCTRねみたいな姿勢が、「現金」だなあと思っています。
現金が回らないと商売にならないのでそれはそれでいいのですが、そんなに早く回さないと回収できないほど余裕がないほど不景気なのでしょうか。たぶん不景気なんだろうなあ。テクノロジーの変化にともなう環境の変化だけでは説明しきれないようなせっかちな気分が今なんでしょうね。
C-teamとか集めてバナーナとか見ると、良くて5~10万くらいが優秀なクリエイティブの相場みたいです。すごい買い叩かれっぷり。作るコストが劇的に下がった分、どこかにしわ寄せがきているのでしょうが、それは作り手だけじゃなくて、作ってもらう側も含めて、みんなで時間をかけて平等にしわを寄せあっているような気がしてなりません。
Yahoo! Japanの「インターネット クリエイティブアワード 2009」を見て、ちょっとホッとしてしまいました。
2009/06/03
Contents Sniper (コンテンツスナイパー)
いいですねー。こういうの大好きです。
(※「Contents」より「Content」の方がいいのではとは思いますが)
サイバーエージェントがコンテンツ連動型広告専門のクリエイティブ組織を設立、大量制作にも対応
サイバーエージェントは、専門のクリエイティブ組織設立と同時に、コンテンツ連動型広告最適化パッケージ「Contents Sniper」の販売を開始する。「Contents Sniper」は、営業部門ではなく専門クリエイティブ組織がコンテンツ連動型広告を運用し、細分化された広告掲載面にあわせたクリエイティブの大量制作 に対応することが可能となっている。
この記事はこのサービスのポイントが簡潔に書かれています。
■営業部門ではなく専門クリエイティブ組織がコンテンツ連動型広告を運用
■細分化された広告掲載面にあわせたクリエイティブの大量制作
僕が大好きなのは、このリリースがこの時期に出てきたということです。
たぶん、半年早いと色々と揃いきってなくて、半年遅いと他にやられてしまうかもしれない。そんな絶妙なタイミングだと思います。何となくそう思うだけですけど。
「営業部門ではなく専門クリエイティブ組織が」というところもいい。
AE制は一部の例外を除いて確実に賞味期限が迫っているので、今すべきトライとして、この組織体制と商品は理にかなっていると思います。
未だにキーワード広告の延長として捉えられがちなコンテンツ連動型広告を、組織改変で「そうじゃない」と気づかせる意味もあるのかなと思ったりしました。
あとはどのあたりを狙って営業をかけていくか、ということでしょうか。内部サービスで事例作ったりするのがいいのかも。
2009/06/02
自動入札管理ツールの系譜
Markezineの特集が面白かったのでご紹介です。
※Markezineは会員にならないと過去記事が読めないのでご注意下さい。
■自動入札管理ツール誕生の背景
http://markezine.jp/article/detail/7201
■リスティング広告運用の効率化だけではない 2008年が自動入札管理ツール元年になったワケ
http://markezine.jp/article/detail/7202
■自動入札管理ツール、9製品を徹底比較
http://markezine.jp/article/detail/7203
■自動入札管理ツールに対する広告主のホンネ
http://markezine.jp/article/detail/7204
■「自動入札管理ツールは食器洗い機のようなもの」 ニーズはあるが本格的な普及に至らない現実
http://markezine.jp/article/detail/7229
この手のまとまった記事はありそうでなかったので、とても有用だと思いました。かんたんな歴史や背景から、プレイヤーのそれぞれの概要と視点、課題と今後の展望などがコンパクトにまとまっているので、ここ最近でSEMに関わるようになった人に「とりあえず読んでおいて」というのに最適だと思います。
自動入札管理ツールというのはSEMを生業にしている人にとっては避けて通れないツールですが、私自身はこの手のツールであまりいい思いをしたことがないので、どっちかと言えば避けて通りたい派です。
というのも、この手のツールが真に活きてくる理想的な環境とタイミングって、この記事で書かれているよりよっぽど厳しい条件だったりすることが実際は多いのですが、その条件が整わなかったり、条件にそぐわない環境で発射してしまったことによる機能不全やどんづまりを修正することから始めないと何も進まないという場面が存外多くあるからです。(しかもそのどんづまりの解消には、今まで信じて投資してきたものをある意味否定しないといけなかったりもするので、とても重く、心が折れそうになることもあります)
広告は人に見てもらうものなので、配信の自動最適化はありえても、広告そのものの自動最適化はありえないですし、自動最適にするためのロジックとオペレーションの構築は、マニュアルです。しかも、広い調査と深い洞察と、やり切る覚悟が必要なマニュアル作業なのだと思います。
ロジックやオペレーションを絶えず見直していくことは、自動入札管理ツールの存在有無に関わらず必要な作業なので、個人的には、ツールの誘惑に惑わされずに、「ツールがなかったらどうするのか」ということを一度振り返って考えるようにしています。
そうしないと、「いいツールがあれば運用の精度が上がるのに」という思考回路になってしまい、「いいパソコンが支給されれば仕事の能率が上がるのに」というのに似た論理矛盾を自ら抱え込むことになってしまいます。
もとい、本件はとてもナイスな記事です。ぜひご一読をオススメいたします。
※Markezineは会員にならないと過去記事が読めないのでご注意下さい。
■自動入札管理ツール誕生の背景
http://markezine.jp/article/detail/7201
■リスティング広告運用の効率化だけではない 2008年が自動入札管理ツール元年になったワケ
http://markezine.jp/article/detail/7202
■自動入札管理ツール、9製品を徹底比較
http://markezine.jp/article/detail/7203
■自動入札管理ツールに対する広告主のホンネ
http://markezine.jp/article/detail/7204
■「自動入札管理ツールは食器洗い機のようなもの」 ニーズはあるが本格的な普及に至らない現実
http://markezine.jp/article/detail/7229
この手のまとまった記事はありそうでなかったので、とても有用だと思いました。かんたんな歴史や背景から、プレイヤーのそれぞれの概要と視点、課題と今後の展望などがコンパクトにまとまっているので、ここ最近でSEMに関わるようになった人に「とりあえず読んでおいて」というのに最適だと思います。
自動入札管理ツールというのはSEMを生業にしている人にとっては避けて通れないツールですが、私自身はこの手のツールであまりいい思いをしたことがないので、どっちかと言えば避けて通りたい派です。
というのも、この手のツールが真に活きてくる理想的な環境とタイミングって、この記事で書かれているよりよっぽど厳しい条件だったりすることが実際は多いのですが、その条件が整わなかったり、条件にそぐわない環境で発射してしまったことによる機能不全やどんづまりを修正することから始めないと何も進まないという場面が存外多くあるからです。(しかもそのどんづまりの解消には、今まで信じて投資してきたものをある意味否定しないといけなかったりもするので、とても重く、心が折れそうになることもあります)
広告は人に見てもらうものなので、配信の自動最適化はありえても、広告そのものの自動最適化はありえないですし、自動最適にするためのロジックとオペレーションの構築は、マニュアルです。しかも、広い調査と深い洞察と、やり切る覚悟が必要なマニュアル作業なのだと思います。
ロジックやオペレーションを絶えず見直していくことは、自動入札管理ツールの存在有無に関わらず必要な作業なので、個人的には、ツールの誘惑に惑わされずに、「ツールがなかったらどうするのか」ということを一度振り返って考えるようにしています。
そうしないと、「いいツールがあれば運用の精度が上がるのに」という思考回路になってしまい、「いいパソコンが支給されれば仕事の能率が上がるのに」というのに似た論理矛盾を自ら抱え込むことになってしまいます。
もとい、本件はとてもナイスな記事です。ぜひご一読をオススメいたします。
2009/05/15
隣の芝の競争力
まったくそのとおりだと思いました。
競合を甘くみるな|渋谷ではたらく広告思想と技術革新
http://ameblo.jp/creative-technology/entry-10261138382.html
隣の芝は青く輝いて見えるか、黄色く枯れているように見えるかのどちらかに寄ることが多いので、ニュースや伝聞で入ってくる情報だけで判断しないようになるべく心がけています。
なるべく、事実だけ見るように。できれば、因果関係を見るようにする。
事実というのは、競合のアウトプットや実績、とにかく現実として目の前にあるものや、定量化できるもの。事実は伝聞とは違うので、入手しようと自ら動かないと手に入らない。
因果関係は、なぜそのアウトプットになったのか、なぜその実績になるに至ったかについての構成要因。世の中は複雑系なので、想像を巡らし、仮説を立てたり調査したりしないと絶対に気づきは得られない。
事実と因果関係の両方をちゃんと見ようと目を凝らしていくと、芝は青い部分もあるし剥げている部分もあることが分かってくると思います。そうしていかないと、常に曇った目のまま世の中と、競合と対峙しなきゃいけなくなる。これは単純に競争上不利です。
関係ないですが、僕はあるサービスの競争力を見るときに、「やりきってるかどうか」と、「継続できているか」と、「更新(改善)できているか」の3つを見るようにしています。
俗にネット業界といわれるところにいるからかもしれませんが、プレスリリースだけ出して沈黙みたいなサービスがあまりに多くて、「スピードが速い」っていうのが単に継続しない言い訳に使われてるんじゃないかと思うことがあります。人は怠惰で間違いやすい生き物なので、この3つができているだけでも、相当に競争力があると思います。継続してる時点で、ある程度続いてるってことですしね。
競合を甘くみるな|渋谷ではたらく広告思想と技術革新
http://ameblo.jp/creative-technology/entry-10261138382.html
自分達が考えているようなことは
大抵競合も考えているし
自分達がやっているようなことは
大抵競合もやっている。
それが現実だと思う。
隣の芝は青く輝いて見えるか、黄色く枯れているように見えるかのどちらかに寄ることが多いので、ニュースや伝聞で入ってくる情報だけで判断しないようになるべく心がけています。
なるべく、事実だけ見るように。できれば、因果関係を見るようにする。
事実というのは、競合のアウトプットや実績、とにかく現実として目の前にあるものや、定量化できるもの。事実は伝聞とは違うので、入手しようと自ら動かないと手に入らない。
因果関係は、なぜそのアウトプットになったのか、なぜその実績になるに至ったかについての構成要因。世の中は複雑系なので、想像を巡らし、仮説を立てたり調査したりしないと絶対に気づきは得られない。
事実と因果関係の両方をちゃんと見ようと目を凝らしていくと、芝は青い部分もあるし剥げている部分もあることが分かってくると思います。そうしていかないと、常に曇った目のまま世の中と、競合と対峙しなきゃいけなくなる。これは単純に競争上不利です。
関係ないですが、僕はあるサービスの競争力を見るときに、「やりきってるかどうか」と、「継続できているか」と、「更新(改善)できているか」の3つを見るようにしています。
俗にネット業界といわれるところにいるからかもしれませんが、プレスリリースだけ出して沈黙みたいなサービスがあまりに多くて、「スピードが速い」っていうのが単に継続しない言い訳に使われてるんじゃないかと思うことがあります。人は怠惰で間違いやすい生き物なので、この3つができているだけでも、相当に競争力があると思います。継続してる時点で、ある程度続いてるってことですしね。
2009/04/07
ごあいさつ
3月から4月にかけては、やはり毎年退転職のご挨拶をいただく機会が増えます。
河岸を変える、ということは、理由はどうあれその人にとっては前向きなことなので、なるべく心の底から応援する気持ちになって「おめでとう」と思いこむことにしています。
この、思いこむというのが結構大事で、口先で「おめでとう」というのはカンタンで、誰でもできると思いますが、(できない人も見かけますが)
ふつうは、
その人がどこに行こうが大して関心がなかったり、
ああ、乗り遅れた!と思ってたり、
その人の分の仕事が増えるなーとか、
うまくやったなーとか、
さびしいなーとか、
ようやくせいせいしたわーとか思っているもので、
とにかく、
感情は「おめでとう」と思う気持ちから少し遠い位置にあることが多いと思います。
「いや、自分はそうじゃない」という人はホンモノの真人間かウソツキのどちらかで、僕は真人間ではないし、必要のないウソはつきたくないし、ついてもすぐバレるので、とにかく理由はどうあれ、おめでとうという気持ちは言ったときにウソにならないよう、思いこむことにしています。
おめでたいんです。
周りの人がどう思おうと、周りの人がどんな迷惑をこうむろうと、
周りの人が泣こうがわめこうが妬もうが嘲笑おうが、
その人にとっては、見えている新しい世界にワクワクしてるんですから。
「おめでとう」って言うだけじゃなくて、思わないと。
思ってないと、言ったそばからウソをつくことになるので、目とか口元とか思考回路とかに、確実に年輪のように隠せない跡が刻まれていって、何となく信用できない顔立ちやふるまいになってしまって、人生の中で「おめでとう」を言う回数が減っていってしまうんだと思います。
4月から新天地で気持ちを新たにスタートされるみなさま、
おめでとうございます。
2009/04/01
日本語ということば
2年ほど前にはてブで話題になっていて、話題になったそばから手に入れて当時に1度読んでいた『日本語ということば』という本があるのですが、ふと思い立って再読してみました。
当時はてブで話題になったのは「『あまえる』ということについて」を読んで - Mellow My Mindという、本書の最後の章にある小学2年生の中村咲紀さんという女の子が書いた『セロ弾きのゴーシュ』についての感想作文(というか解説文)の感想文エントリなのですが、本書を久しぶりに読んでみると、この『「あまえる」ということについて』の内容がものすごいのはもちろん、他の章を構成している著名人の短編から匂いたつ日本語の懐の深さは改めて発見が多く、編者の赤木かん子さんのセレクションの妙には舌を巻きました。
本書のラインナップは以下です。
私の口の中のアイウエオ (橋本治)
ウナギ文の大研究 (丸谷才一)
「元祖ゴキブリラーメン」考 (千野栄一)
会話の名文2 (鴨下信一)
私立向田図書館 (久世光彦)
市街魔術師の肖像 (寺山修司)
桂文楽の至福の日日 (矢野誠一)
「あまえる」ということについて (中村咲紀)
橋本治は日本語の音について、丸谷才一は日本語の構文について、千野栄一は言語学的見地からの日本語について、鴨下信一は日本語という芸について、久世光彦と矢野誠一は日本語を生業とした人について、寺山修司は日本語の随筆の瑞々しい事例として、それぞれの章が際立って意味のある粒の集まりとして存在しています。
165ページの本なので読み終わるのはすぐですが、とても噛みごたえのある太い文章ばかりです。これらを集めてまとめるのはすごい作業だと思いました。
本書のクライマックスが最終章の中村咲紀さんの作文であることに疑いの余地はないですが(彼女の作文の解説は上述のリンク先エントリが詳しいです)、それを加味しなくても本書はおすすめです。お時間あるときにぜひ。
余談ですが、中村咲紀さんの作文は、『セロ弾きのゴーシュ』をまな板の上に乗せて、「自己欺瞞のタネあかしと対策」という料理に仕上げたものだと思います。本人じゃなくて親が書いたんじゃないかと邪推したくなるくらい、圧巻の内容です。
ちなみにこの作文を抜粋して肉付けすると、『自分の小さな「箱」から脱出する方法』という本になります。こちらもいい本ですよー。
自分の小さな「箱」から脱出する方法
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