2008/02/29

ターゲット別到達コストについて

ネット専業系(というのかな)の広告代理店さんの方とミーティングをしていて、「ターゲットが変わればもちろん到達コストも変わるよね? だからこの設計は普通におかしいよね?」と念押ししないと不安になる場面をこれまでに何度か経験したので、業界人間ベムさんのこの記事は個人的にナイスでした。

『次世代広告マン養成ギブス その4 「メディア別ターゲットCPM計算」』
例えば、M1(男性20~34歳)のターゲットCPMで比較してみよう。

  新聞 18,261円 雑誌 3,113円 テレビ 4,771円 ラジオ 1,251円

それぞれ個人全体のCPMで

  新聞 1,924円  雑誌 1,122円 テレビ 472円 ラジオ 180円

だから、特定層をつかまえるコストは、単純到達コストよりかなりかかることが分かる。

ここから読み取れる情報は大きくわけると3つあって、

 (1) メディア別の到達コストは違う
 (2) ターゲット別の到達コストも違う(絞れば単価は上がる)
 (3) ターゲット別の到達コストの単価変動率はメディア別に違う

ということだと思うのですが、(1)のメディア別の到達コストの比較については、本文中にもあるとおり単純比較はあまり意味をなさないですし、むしろ勘違いによる弊害を生みやすいので、やはりこの記事ポイントは(2)と(3)にあるかなぁと思いました。

細かく分析しても仕方ないのですが、まとめると、雑誌はやはりもともとターゲットメディアだったのだねということでしょうか。

話は飛びますけど、個人的には、この「ターゲット」という言葉の定義に興味があります。

今はどのメディアシートを見ても、ターゲット層を測るときに参考にする情報というのは、年齢や性別、職業のようなデモグラフィックについての欄になるわけですけど、デモグラ情報がそのままターゲットになる世界なんて、高度経済成長期じゃないんだからもう殆ど意味をなしてなくて、でまかせに近いと思っています。

雑誌のターゲティングなんかはいい例で、年齢や性別、職業やライフステージといった、ある意味当たり前すぎる微妙ターゲティングだけでなく、読者の趣味嗜好や、その趣味嗜好の集まった層(クラスタ)を盛り上げていくような企画を出して、欲している層に確実にリーチしていくというサイコグラフィックなアプローチをもともとしているので、到達コストにそれほど差が出ないのが他のメディアと違うところかなと思います。

ネット広告だと、そのサイコグラフィックに「その欲した瞬間にリーチできる」という価値を加えたのが新しくて、しかもそれはネット以前には存在しえなかった世界史上初のものすごいことなので、だからこそSEM(検索エンジンマーケティング)なんかに代表されるネット広告はここまで伸びまくってきたのだろうと思うわけです。

検索の先にあるユーザーの欲する情報(があるだろうウェブページ)も、今やGoogle AdSenseやその他のコンテンツ連動広告の対象としてリーチできるメディアになっています。

「欲した瞬間」というのはおそらく最も広告価値が高い瞬間だと思いますが、その欲した状態から具体的に情報収集などのアクションに移っている状態も引き続き広告価値が高い状態だと思います。
だから、ネット広告、特に他媒体では出来にくい瞬間をとらまえるターゲティングができる商品に関しては、もう少しCPMが上がってもいいのではないかと。1,000円を超える商材って滅多にないですしね。

テレビの力ってやっぱりとてつもなく凄いですし、人の興味関心を一定の規模で作ったり喚起させることができるのも引き続き日本ではテレビしかないと思ってますが、その興味関心が行き着く先は、やはりターゲティングされた媒体であり、企業が広告を出す理由は、最終的には喚起元であるテレビも含めた、それぞれの媒体を何らかの形で経由して発生した売上しかない思います。このマーケティングのゴールを達成するのに、どの媒体が、どのクリエイティブがどれだけ作用したか(させたか)を、オンラインやオフラインに関わらず、それぞれの媒体を個別に短絡的に判断するのではなく、常に総合的に考えていかなきゃいけないんだなーと思ったら気が遠くなってしまいました。

うーん、何を言いたかったのかよく分からなくなってきたなぁ・・・。
またどこかでまとめてみたいと思います。
 
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2008/02/27

みんな次の指標を求めてる

Engagementキター!

Microsoft Announces New Reporting Standard for Digital Campaign Performance: Engagement Mapping (英語)
MS、オンライン広告効果測定の新手法「Engagement Mapping」 - ITmedia News

TechCrunchが詳しいけど、やっぱりどうにもポスト「クリック」の指標は誰も見つけられてないし、どれも分かりにくい。これだけメディアも増えて、ユーザーの行動も多様化している中で、おそらくみんな分かりやすい指標なんてもうどこにもないってことは何となく気付いていて、クリックのように点で捉えるのではなく、総合的に線で捉えるということを何とか分かりやすい言葉で言い切ってしまって、何とか周りを納得させようとやっきになっているように思える。

そんな流れの中で今のところ一大勢力を誇っている「Engagement」という言葉には個人的にタコ部屋のにおいを感じていて、ちょっと遠くから眺めていたい気分だ。

やはりキャンペーンには設定されたゴールがあって、ゴールの指標をちゃんと決めて、その指標をどれだけ達成したかをしっかり図ればそれでよいと思う。指標はキャンペーンによって違って当たり前。無理に新しくしなくてもいいと思う。みんな一緒だったらこわいし。

「Engagement」という言葉が、広告会社のアカウントプランナーや、広告主の媒体担当が上司に報告する際のエクスキューズの常套句にならないように、「で、何がゴールなんだったっけ?」という問いをこれからも忘れないようにしようと思います。
 
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2008/02/26

「本質」って何でしょうね

CNETコラム「ネットがもたらす広告業の新潮流」話題の記事から。

 Facebookの個人のプロファイルをベースにした新しい広告のスタイルに対抗するために、オープンな仕様(Open Social Graph API)を公開し、Googleは、様々なSNSをまたがって人と人の関係性までもデータ化しようとしています。このデータも、いずれ、検索連動型の広告に反映されることになるでしょう。
(中略)
 ここまで検索連動型広告として、完成された検索エンジンになってくると、ユーザーの心理として、「どんなロジックで検索結果や広告を出しているのかまったくわからない!という“気持ち悪さ”」、または「広告に追っかけられているのではないか?という“うっとうしさ”」などが醸成されてくる可能性があるのではないでしょうか?

Googleをという会社をスケープゴートにして煽る方向に議論を持っていく手法は、今までいろんなところで散々行われてきたので、今さら特に何か思うこともないですが、やはり、日本のオンライン広告マーケットのキープレイヤーのトップが、まだやっていないことについて主観的な類推をもとに自社の取引先の揚げ足をとり、言いたいことを言うために無理にゴネているような様子を見るのは、あまり気分のいいものではないですね。

論旨が破綻しているところは、業界人間ベムさんが補完されています。
「広告の本質」の議論 - 業界人間ベム
 
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2008/02/22

ポラロイド、インスタントフィルムの生産終了

 


別に普段から使用頻度が高かったわけじゃないけど、いちおうまだ我が家のチープでクラシックなポラロイド2台も現役だったからやっぱりちょっとショック。

ポラロイドから大切なお知らせ : 日本ポラロイド株式会社
デジタル製品が市場に定着する中、インスタントフィルムの需要は減少を続けております。ポラロイドは、入念な検討を重ねた結果、インスタントフィルムの生産を2008年夏までに終了することといたしました。

実際、この写真も携帯のカメラで撮ってるし、インスタントフィルムの使用頻度はポラロイドよりチェキの方が高いです。
世の中はますますデジタルで、お手軽で、高品質で、フィルムレスになってるので、今回のは経営判断としてはきっと正しいだろうし、関係者の方にとっては本当に苦渋の決断だったとお察しします。

でも、僕はきっとこれからも回顧主義ではなくて単なる習慣の延長として、インスタント写真のことを「ポラロイド」と言いつづけるだろうし、そんな人はわりと多い気がします。

仮に生産が終わっても代名詞として長く生きつづける、改めてすごいプロダクトだったんだなあと思います。検索してみて、ファンサイトの多さにびっくり。本当に愛されているのがよく分かります。

本当に、お疲れさまでした。

調子よくて今さら感が満載だけど、明日はフィルムを買いに行ってしまいそう。
 
  
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2008/02/21

「クチコミブログ広告市場」というダークホース


本日2月20日は、毎年恒例の「日本の広告費」が電通から発表され、「ネット広告が雑誌を抜き去った」というなかなか刺激的な内容が多くのニュースやブログを騒がせてました。

そんな騒ぎを狙ってか狙わずか、地道にリサーチレポートを世に発信し続けて50年の矢野経済研究所さんが、「クチコミブログ広告市場に関する調査 2008年版」という発表をされてました。タイミングがなかなか微妙で素敵です。シナジーが起きたのか、単に埋もれたのか、どっちなんでしょうね。


クチコミブログ広告市場に関する調査 2008年版(PDF)


この発表が素敵なのは、そのリリースタイミングだけでなく、レポートを世に出すことによって、「ブログ(ブロガー)を媒介にしてクチコミのようなものを起こさせることを狙った広告」という手法を、強引に「市場」と呼ぶステージにまで一気に引き上げたことだと思います。おそらくですが、多くの人はリリースを見たときに「クチコミブログ広告」という単語と「市場」という単語のつながりにピンとこなかったのではないかと。「そんな市場あったのかよ!」「そんな切り方かよ!」「何かやっつけ仕事っぽいよ!」みたいな。

初めて出すシリーズなのに、「2008年度版」と堂々とつけちゃうあたりも素敵です。「2007年度版」ないのに。

リリースを見る限り、「クチコミブログ広告」の定義も一切なく、周知の用語として至極当たり前のように「クチコミブログ広告」の規模や成長性について、数字と根拠がとくとくと説明されているあたりが、「クチコミブログ広告市場」という言葉の唐突感をいっそう強めていると思います。

あと、「市場のトレンドの推移」というチャートもなかなかいい香り。


「セグメントに応じてブロガーを選別して書き込みさせる展開」
「オピニオンリーダーを中心に書き込みをさせる展開」

いや確かにそんな感じなんだけどさ・・・。そこまで直球にこだわらなくてもいいじゃないかと心配になります。途中の分岐もよく意味が分からないし。

まあでも、これぐらいネタ元にスキが多い方が
クチコミは起こりやすいのかも。

狙ったのかな。だとしたら、すごいな。

 
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2008/02/12

人のセックスなど、とても笑えませんでした


今月あたまから銀座テアトルシネマで「人のセックスを笑うな」のレイトショーが始まってたので、連休のシメに観にいってきました。

いやー、これはもうものすごい映画です。
久しぶりに全編記憶に残ってる。

身もだえするようなリアルの断片をスクリーンからこれでもかと小津ばりのロングショットで何度も突きつけられて、客席でただニヤニヤしたり手で顔を覆ったり体温が0.2℃ぐらい上がったりするしかない2時間20分でした。

予告篇に<奇跡のキャスティング>っていうコピーがありましたが、本当にそんな感じ。キャストに穴がないです。

そのなかでも特に、蒼井優がすばらしい。
永作博美も松山ケンイチもすばらしい演技なのですが、蒼井優がほんとうにすごすぎて、フラガールに続いて主役を食ってしまっています。この映画が観客に想起させる感情の多くは彼女の演技から生まれているといっても過言ではないかと。

あと忍成修吾もいい。彼ら二人の最後のシーンは本当にヤバくて、話の本筋がかすんでしまうくらい。こいつらどこまでいくんだろうってハラハラしました。

ああでも、とにかく蒼井優はほんとうにすばらしいです。これから彼女の出ている映画は全部観ようと心に決めました。

いきおい余って映画を観たその足で書店に寄って原作を買ったのですが、ぱらぱらとななめ読みしてみる限り字が大きくて余白が多くて言い回しが一人称なので若干イヤな予感がしています。

うーん、読まないでおこうかな。

(2/12 追記)
読みました。
映画のほうは、井口監督はじめ制作スタッフが原作からだいぶいろんなことを膨らませて作られたのだなとわかりました。
原作は現代版の女生徒みたいです。ナナメ読みするとほとんど駄作と評価されそうな仕上がりで、あきらかに確信犯。
読む価値アリです。
 

 
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2008/02/08

フィルタリングがフィルタリング足りえる範囲


某社に限らず、現行のURLフィルタリングソフトそのものが正直厳しいクオリティのままであるということは、各所での指摘を待たずとも自分でちょっと試してみれば一目瞭然だったりするのですが、じゃあ仮に、URLフィルタリングソフトがちゃんとしっかりワークすると仮定したとして、その効果効能の範囲はいかほどのものなのか、というのが気になってたところ、タイムリーにこんなデータが出てました。

未成年のフィルタリング、認知度は約7割だが未使用も約7割~MMD研究所調べ
 アップデイトが社内に設置しているMMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)は1月25日~1月29日の5日間に、10代以下の未成年者を対象とした「未成年の携帯電話利用に関する実態調査」を実施、結果を公表した。
 利用している携帯電話の契約名義について調査したところ、自分自身で契約していると回答したユーザーは34.7%(女性34.4%、男性36.1%)、親権者または家族名義の契約端末を利用しているユーザーは64.1%(女性64.3%、男性62.9%)となった。

議論の流れに大幅な変化がない限り、フィルターを通す基準は「18歳未満」となるようなので、このアンケートの回答母数605人のうち、約半分が高校生であることを考えると、おそらくこの結果は現在のケータイ事情をある程度正確に映していると考えてもよいかと思います。(※)

フィルタリングの議論の対象である18歳未満のユーザーのうち、約3分の2が親権者の名義で契約しているとなると、実際の効能範囲は全体の3分の1になります。
この3分の1という数字は、新規の契約時に18歳未満の本人名義であれば自動的に有効になるとはいえ、青少年の有害サイトからの保護という目的を達成する策としては、あまりに無策に過ぎると感じざるをえません。

じゃあどうすればというと、やはり無策すなわち良策のような気がします。

フィルタリングしたところで、単にアクセスがしにくくなるだけで、学校裏サイトもアダルトサイトも、いじめの存在自体も大人の欲望もなくなるわけではないので。
むしろアクセスの敷居が上がる分、閉鎖性が増してよりブラックな洗練が増すだけではないかと。

焼畑農業みたいな政策ではなく、変化とともに柔軟に議論を重ねていく、各プレイヤーにはそんな姿勢を期待したいものです。
 
 
(※)以前20歳過ぎの大学生約30名に同様の質問をしたときも約半数が親権者名義で携帯電話を契約していました。すげえな日本。
 
 
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2008/02/06

モバイルフィルタリングこわい

モバイルフィルタリングがここ最近気になって仕方なくて、
こわいとか傾国だとか老害だとか散々言ってたのですが、
あんまり言い過ぎるとフィルタリングの基準がユーザーの年齢
だけじゃなくて職種とか年収とか国籍とかに広がりそうな気が
したので、これからはこわがらずに笑い飛ばすことにしました。

そうそう。世の中使えないものは流行らないのです。

当のフィルタリングについても、精度とかコストとか仕組みとか
いろんな意味でそもそも無理矢理過ぎるだろうと万人が思って
いたと思うのですが、実際にその使い勝手を試された方も
多くいらっしゃるようです。

ネットスター社によるURLの分類の精度と鮮度とは
http://neta.ywcafe.net/000832.html

あまりにWeb 1.0的な
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080206/filtering
 

いろんなことが冗談で回っているような気がします。
 
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2008/02/04

空気読みの時代


先週のことですが、日本経団連が10年前から毎年行っている
新卒採用についての企業アンケート調査の結果が今年も出てました。

それによると、企業が新卒採用選考時に重視する要素の第1位は、
5年連続で「コミュニケーション能力」だったそうです。ぎゃー。(※)

2007年度・新卒者採用に関するアンケート調査結果の概要
企業が採用選考時に重視する要素は、5年連続して「コミュニケーション能力」が79.5%(前年度81.7%)で第1位となった。以下、第2位の「協調性」が53.0%(同53.0%)、第3位の「主体性」が51.6%(同49.6%)、第4位の「チャレンジ精神」が49.4%(同53.7%)、第5位の「誠実性」が42.4%(同36.1%)と続いている。

この「コミュニケーション」という「能力」は、大昔から人事採用界隈
だけでなく、営業を筆頭にした様々な分野で最重要ターゲットとして
叫ばれ、注目され、そして消費されてきたものですが、
これほど定義が曖昧で難しく、また解釈の違いやツッコミどころが多い
能力も2つとないような気がします。

コミュニケーション能力の定義としては、僕は内田樹先生の言が
まとまってて好きです。
現在書店に並んでいる自己啓発本や営業ノウハウ本のたぐいは、
この指摘を言葉を変えて説明するか、ケースに当てはめて紹介している
ものがとても多いような気がします。

内田樹の研究室 2006: 正謡会の夜
コミュニケーション能力とは、「よく意味のわからないメッセージ」を前後の文脈から、相手の表情から、音調やピッチから、みぶりや体感から推量する能力のことである。
言い換えれば、「コミュニケーションにおける誤解の幅を許容範囲内にとどめておける能力」のことである。
「言った言わない」とか「そんなつもりじゃなかった」とかいう種類の話が行き交うというのは、当事者間で「誤解の幅」についての適正な相互了解が成り立っていないことの結果である。
「誤解の幅」についての相互了解が整っていれば、極端な話、相手の話が聴こえなくても、コミュニケーションには何の支障もないのである。

ちなみに、この内容を今様にズバッとまとめたのが、はてなにありました。

コミュニケーション能力とは - はてなダイアリー
コミュニケーションの技術。

「コミュニケーションスキル」と言う場合と比べると、具体的なイメージを伴わずに「空気を読む能力」と解釈されることが多いようである。

場の空気に対してのアクションまで含めての能力だと解釈を広げると、
結構この一言でほぼど真ん中なんじゃないかと思います。

つまり、企業は空気が読める人材を求めていると。
これはシンプル。

KYが女子から嫌われるのもなんとなく分かりますね。
KYだと就職できなそうですもんね。
KYだと就職できても出世しなさそうですもんね。
気をつけよう、KY。

 
 

(※)経団連のアンケートの選択肢の設定がそもそも微妙という気もします。
コミュニケーションという能力の中には、他の選択肢である「協調性」や
「主体性」、「積極性」や「柔軟性」、「感受性」や「語学力」まで
様々な能力が含まれていて、それぞれの要素がそれぞれの場面で
適切に発揮されることが総体として「コミュニケーション能力」に
繋がっていく、ということだと思うので。
レイヤーの違う設問を同列にならべちゃったら、そりゃあ上位概念や
最大公約数的な選択肢に票が集まるのは必然じゃないかなと。
詳細なアンケート結果(PDFファイル) 
 
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2008/02/03

モテたい理由/関係性の受難

モテたい理由 (講談社現代新書 1921)
『モテたい理由』という本を読みました。

すでにネット上で沢山の書評があがっており、読んだのもレビューするのも
今さら感が漂うのですが、このモヤッとした読後感があったことを憶えて
おくために、簡単に記しておこうと思います。

たぶん、本書を手放しで激賞できないのは、本書で扱おうとしたテーマを
構成する各要素("モテ"はテーマそのものではなく、構成要素の一部に過ぎない)
について論旨はどれも秀逸なのに、その要素をまとめる編集の作業が
雑だからだと思います。

特に、後半を中心に随所に織り込まれる自分語りは、各論を
担保する上ではきっと必要だったのだろうと思いますが、
著者の作品を過去に読み込んだファンでもない限り、
その滲み出すアクに無駄に反応しなきゃいけなくて、
ちょっと辛いかもしれません。
(僕は免疫がなかったので辛かった)

もしこれが新書というフォーマットじゃなかったら、
また反応は違ったのかもしれないですけど。

でもまあ、手放しでないだけで、この本は激賞に値します。

タイトルにある"モテ"は、本書のテーマを端的に表すコードであり、
本書のテーマはその"モテ"を含む沢山のコードから帰納的に導き出す
「関係性の歴史についての考察」であると僕は思います。

アクを取り出して高純度でちゃんとまとめたらきっととんでもなく
美味しいスープになるのに、手間を省いて早さと食べやすさを
優先しましたって感じ。でも、それがいいのかも。

新書だったからこそ、隙が多い構成だからこそ、僕を含めて色んな人の
手に届いて、多くのフィードバックが得られるわけで。

3時間くらいで読み終わります。値段も安いですし、
女性誌のコピーに違和感もしくは笑いを感じる人には特にオススメです。
 
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